神奈川県臨床心理士会・福祉分野の研修会についてご紹介いたします。
2018年(平成30年)1月8日(成人の日)に、以下の研修会が行われます。
タイトル:「高齢者の心理臨床と臨床心理士・公認心理師への期待」
地域での支え合いのシステムの構築が改めて問われる中、
「こころの支援」を担う心理士(師)は、
どのような資質と援助方法を備えれば良いのかについて、
参加者とともに考えていくことを目的としています。
詳細や参加申し込み方法は、こちらをご確認ください。
(PDFダウンロード)
2017年12月12日
2017年12月11日
関連情報(映像)の紹介
本研究会のキーワードとして
映像⑦「第4回久保明氏」
「エイジング」「世代間交流」「社会参加」「健康習慣」等が挙げられますが、
これらのキーワードに関連して、以下の情報をご紹介します。
2018年度から新設される東海大学健康学部のキックオフシンポジウムの
映像です。
新設される健康学部健康マネジメント学科は、
「Socail Wellness」「Mental Health」「Nutrition」
「Exercise」「Solution」の5つのミッションを掲げ誕生する学部です。
映像③「第3回杉啓以子氏」
映像⑦「第4回久保明氏」
2017年7月7日
シリーズ認知症の窓 No.2
当事者が語る認知症体験―「私は誰になっていくの?―アルツハイマー病者からみた世界」の原著者であるChristine Bodenクリスティーン・ボーデンさん(檜垣 陽子・翻訳)が、ADI2017の京都大会に来日され、
日本認知症ワーキンググループ
(Japan Dementia Working Group:DWG http://www.jdwg.org)主催の
「people with Dementia Relay for hope- Pass the hope from people
with Dementia to people with Dementia.
(認知症とともに生きる-わたしたちからの希望のリレー: 当事者から当事者へ)
に来賓として参加された。開会の冒頭に、彼女の夫と共に壇上に立たれて、短いながらしっかりとした挨拶をされた。
クリスティーンさんは、オーストラリア政府の高官として多忙の中、
当時の前夫の家庭内暴力と闘いつつ離婚裁判などのトラブルを経験したのち、
1995年に初期のアルツハイマー病と診断されたが、
発症後に再婚して認知症患者の人権擁護を訴えるために、世界中で講演しながら、
ADI2004に参加された経歴の持ち主です。
”一度に一つのことだけしないと混乱してしまうこと、
自分のことをうまく説明できないことで圧迫感を感じ、
ストレスが生まれること、複数の音を聞き分けることに大変な努力を要するので、
にぎやかな場所にいると大変に疲れることなどが著書に記されています”。
今年のADI2017でのWGでは、6人の当事者が参加され、
認知症と診断された本人自身が現在の生活について語られた。
座長の丹野智文氏(3年前、39歳でアルツハイマー型認知症と診断され、現在43歳)の
進行の下、共同代表の藤田和子氏、佐藤雅彦氏など他3人の同病者の方々が
日々の思いを語っておられました。
‥‥認知症への偏見は決して少なくないこと、それを少しでも緩和するには、
自らが社会において公言して、その偏見を取り除くべく努力すべきこと、
何もかもできなくなることもないこと、考えられなくなることもないこと、
サポートがあれば働けること、同年代の仲間と過ごす時間が何よりも大事なこと、
恥ずかしいと思わず、公表し周りの支援を受けていければ認知症になっても
充実した人生が送れること、などを各自が発表されていました。
認知症になってからも、信頼できる人びととともに笑顔を忘れずあきらめないこと、
生活の工夫を積み重ねていくことが大切であることを伝えたいということでした。
認知症は、疾病ではなく障害であり、そのプロセスであること、
誰にでも起こりうる障害であり、恥ずかしいと思わず、公表し、
周りの支援を受けることで、充実した人生を送れることなどを訴えておられました。
日本認知症ワーキンググループ
(Japan Dementia Working Group:DWG http://www.jdwg.org)主催の
「people with Dementia Relay for hope- Pass the hope from people
with Dementia to people with Dementia.
(認知症とともに生きる-わたしたちからの希望のリレー: 当事者から当事者へ)
に来賓として参加された。開会の冒頭に、彼女の夫と共に壇上に立たれて、短いながらしっかりとした挨拶をされた。
クリスティーンさんは、オーストラリア政府の高官として多忙の中、
当時の前夫の家庭内暴力と闘いつつ離婚裁判などのトラブルを経験したのち、
1995年に初期のアルツハイマー病と診断されたが、
発症後に再婚して認知症患者の人権擁護を訴えるために、世界中で講演しながら、
ADI2004に参加された経歴の持ち主です。
”一度に一つのことだけしないと混乱してしまうこと、
自分のことをうまく説明できないことで圧迫感を感じ、
ストレスが生まれること、複数の音を聞き分けることに大変な努力を要するので、
にぎやかな場所にいると大変に疲れることなどが著書に記されています”。
今年のADI2017でのWGでは、6人の当事者が参加され、
認知症と診断された本人自身が現在の生活について語られた。
座長の丹野智文氏(3年前、39歳でアルツハイマー型認知症と診断され、現在43歳)の
進行の下、共同代表の藤田和子氏、佐藤雅彦氏など他3人の同病者の方々が
日々の思いを語っておられました。
‥‥認知症への偏見は決して少なくないこと、それを少しでも緩和するには、
自らが社会において公言して、その偏見を取り除くべく努力すべきこと、
何もかもできなくなることもないこと、考えられなくなることもないこと、
サポートがあれば働けること、同年代の仲間と過ごす時間が何よりも大事なこと、
恥ずかしいと思わず、公表し周りの支援を受けていければ認知症になっても
充実した人生が送れること、などを各自が発表されていました。
認知症になってからも、信頼できる人びととともに笑顔を忘れずあきらめないこと、
生活の工夫を積み重ねていくことが大切であることを伝えたいということでした。
認知症は、疾病ではなく障害であり、そのプロセスであること、
誰にでも起こりうる障害であり、恥ずかしいと思わず、公表し、
周りの支援を受けることで、充実した人生を送れることなどを訴えておられました。
シリーズ認知症の窓 No.1
ADI と AAJとは―ADI(Alzheimer’s Disease International )とは、
世界各国にある認知症の人とその家族の支援活動を行っている
アルツハイマー協会の連合体であり、
世界保健機関(WHO)と公的な協力関係を結んでいる組織です。
80以上のメンバー団体が其々の国で認知症の人とその家族を支援しています(www.alz.co.uk)。
現在、世界の認知症の人の数は、4600万人、2050年には1億3千150万人に達すると推計されています。
AAJ(Alzheimer’s Association Japan)とは、
1980年に京都で発足した「家族の会」で、
認知症の本人と介護家族や専門職によって運営されている組織で、
全国47都道府県すべてに支部があります(www.alzheimer.or.jp)。
多くの医療専門職および介護専門職も会員として参加しています。
日本の認知症の人は、現在は465万人で、
2025年には700万人を超えると推計されています。
家族の会は、認知症に優しい社会の実現を目指して、
政府および認知症関連団体とともに尽力されています。
2015年の世界アルツハイマー・レポートによれば、
世界の認知症の約半分がアジアの国々に住んでいます。
アジア諸国の人口急増と呼応して、認知症の人の数も急増しているわけです。
世界各国にある認知症の人とその家族の支援活動を行っている
アルツハイマー協会の連合体であり、
世界保健機関(WHO)と公的な協力関係を結んでいる組織です。
80以上のメンバー団体が其々の国で認知症の人とその家族を支援しています(www.alz.co.uk)。
現在、世界の認知症の人の数は、4600万人、2050年には1億3千150万人に達すると推計されています。
AAJ(Alzheimer’s Association Japan)とは、
1980年に京都で発足した「家族の会」で、
認知症の本人と介護家族や専門職によって運営されている組織で、
全国47都道府県すべてに支部があります(www.alzheimer.or.jp)。
多くの医療専門職および介護専門職も会員として参加しています。
日本の認知症の人は、現在は465万人で、
2025年には700万人を超えると推計されています。
家族の会は、認知症に優しい社会の実現を目指して、
政府および認知症関連団体とともに尽力されています。
2015年の世界アルツハイマー・レポートによれば、
世界の認知症の約半分がアジアの国々に住んでいます。
アジア諸国の人口急増と呼応して、認知症の人の数も急増しているわけです。
2017年5月31日
健康科学部社会福祉学科の教員が臨床心理士会の研修会で講演しました
11月27日に伊勢原キャンパスで開催された神奈川県臨床心理士会の
「平成28年度第1回福祉分野(高齢者支援)研修会」に、
健康科学部社会福祉学科の教員が講師として参加しました。
この研修会は、高齢化社会が急速に進む中、臨床心理士が地域や施設でどのように高齢者を支援していくべきかを考えようと、
同会の会員でもある本学科の谷口幸一教授らが中心となって企画・実施したものです。
当日は、「高齢者の生活支援・ケアにおける臨床心理士の役割」をテーマに、
介護学や看護学、精神医学のほか、高齢期の発達・社会・臨床心理学など
幅広い分野の専門家による講演やシンポジウムが行われ、
本学科からは、谷口教授のほか、渡辺俊之教授と渡邊祐紀講師が登壇。
県内の臨床心理士ら約40名が聴講しました。
はじめに、同会の代表理事でお茶の水女子大学基幹研究院の青木紀久代准教授が、
「さまざまな視点から、高齢者支援のために臨床心理士が
果たすべき役割について考えたいと思います」とあいさつしました。
谷口教授は第1部で、「高齢者が支援を必要とする生活背景」と題して講演。
高齢化社会の実情や課題について説明し、
「厚生労働省が推進している地域包括ケアシステムの中で、
臨床心理士と新たに国家資格となる公認心理師が、
どのように保健、医療、福祉分野の専門職と連携して高齢者を支援していくかを
真剣に考えなくてはならない」と語りました。
第2部のシンポジウムは、
「要支援・要介護高齢者のケアにおける臨床心理士に期待される役割」
をテーマに行われ、渡辺教授と渡邊講師がシンポジストとして登壇しました。
医師でもある渡辺教授は「臨床心理士にも医学的知識が必要」と語り、
認知症の発症メカニズムについて説明。臨床心理士に期待する課題として、
記憶障害・認知機能の評価や回想法による治療、家族との協働ケア、
死別した配偶者への心のケアなどを挙げました。
また渡邊講師は、高齢者施設で働く介護スタッフのシフトや
健康管理などについて、施設運営者の立場から解説し、
臨床心理士による介護職者のメンタルヘルスに関する支援の必要性を訴えました。
終了後には活発な質疑応答や意見交換が行われました。
(2016年12月05日 東海大学公式HPより転載)
なお、当日の講演者とテーマは以下のとおりです。
第1部 講義
1「高齢者が支援を必要とする生活背景」
谷口幸一教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
2「高齢期の心理社会的課題~社会老年学(ジェロントロジー)の視点から~」
安藤孝敏教授(横浜国立大学教育人間科学部人間文化課程)
第2部 シンポジウム
テーマ「要支援・要介護高齢者のケアにおける臨床心理士に期待される役割」
司会:青木紀久代准教授(お茶の水女子大学基幹研究院)
谷口幸一教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
シンポジスト
「介護福祉学の立場から」
峯尾武巳教授(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部社会福祉学科)
「看護と福祉の立場から」
渡邊祐紀講師(東海大学健康科学部社会福祉学科)
「高齢期臨床心理学の立場から」
野村信威准教授(明治学院大学心理学部心理学科)
「老年精神医学の立場から」
渡辺俊之教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
指定討論者
「各シンポジストの講演から」安藤孝敏教授
「高齢者性心理学の立場から」荒木乳根子名誉教授(田園調布学園大学)
「平成28年度第1回福祉分野(高齢者支援)研修会」に、
健康科学部社会福祉学科の教員が講師として参加しました。
この研修会は、高齢化社会が急速に進む中、臨床心理士が地域や施設でどのように高齢者を支援していくべきかを考えようと、
同会の会員でもある本学科の谷口幸一教授らが中心となって企画・実施したものです。
当日は、「高齢者の生活支援・ケアにおける臨床心理士の役割」をテーマに、
介護学や看護学、精神医学のほか、高齢期の発達・社会・臨床心理学など
幅広い分野の専門家による講演やシンポジウムが行われ、
本学科からは、谷口教授のほか、渡辺俊之教授と渡邊祐紀講師が登壇。
県内の臨床心理士ら約40名が聴講しました。
はじめに、同会の代表理事でお茶の水女子大学基幹研究院の青木紀久代准教授が、
「さまざまな視点から、高齢者支援のために臨床心理士が
果たすべき役割について考えたいと思います」とあいさつしました。
谷口教授は第1部で、「高齢者が支援を必要とする生活背景」と題して講演。
高齢化社会の実情や課題について説明し、
「厚生労働省が推進している地域包括ケアシステムの中で、
臨床心理士と新たに国家資格となる公認心理師が、
どのように保健、医療、福祉分野の専門職と連携して高齢者を支援していくかを
真剣に考えなくてはならない」と語りました。
第2部のシンポジウムは、
「要支援・要介護高齢者のケアにおける臨床心理士に期待される役割」
をテーマに行われ、渡辺教授と渡邊講師がシンポジストとして登壇しました。
医師でもある渡辺教授は「臨床心理士にも医学的知識が必要」と語り、
認知症の発症メカニズムについて説明。臨床心理士に期待する課題として、
記憶障害・認知機能の評価や回想法による治療、家族との協働ケア、
死別した配偶者への心のケアなどを挙げました。
また渡邊講師は、高齢者施設で働く介護スタッフのシフトや
健康管理などについて、施設運営者の立場から解説し、
臨床心理士による介護職者のメンタルヘルスに関する支援の必要性を訴えました。
終了後には活発な質疑応答や意見交換が行われました。
(2016年12月05日 東海大学公式HPより転載)
なお、当日の講演者とテーマは以下のとおりです。
第1部 講義
1「高齢者が支援を必要とする生活背景」
谷口幸一教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
2「高齢期の心理社会的課題~社会老年学(ジェロントロジー)の視点から~」
安藤孝敏教授(横浜国立大学教育人間科学部人間文化課程)
第2部 シンポジウム
テーマ「要支援・要介護高齢者のケアにおける臨床心理士に期待される役割」
司会:青木紀久代准教授(お茶の水女子大学基幹研究院)
谷口幸一教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
シンポジスト
「介護福祉学の立場から」
峯尾武巳教授(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部社会福祉学科)
「看護と福祉の立場から」
渡邊祐紀講師(東海大学健康科学部社会福祉学科)
「高齢期臨床心理学の立場から」
野村信威准教授(明治学院大学心理学部心理学科)
「老年精神医学の立場から」
渡辺俊之教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
指定討論者
「各シンポジストの講演から」安藤孝敏教授
「高齢者性心理学の立場から」荒木乳根子名誉教授(田園調布学園大学)