2014年8月28日

21世紀の日本全般

この先の日本社会は??

この先の日本を、人口統計からイメージしてみましょう。
みなさんはどんな社会の姿を思い浮かべていますか?


アウトライン:21世紀の日本全般

(以下、解説 : 所 正文)

2010年以降、毎年県庁所在地都市一つ分の総人口減が続く。
出生率も伸び悩み高齢化率の上昇も続く。
近未来には移民の受け入れが進み、
異文化共生社会への転換が予測される。


2025年には65歳以上人口比率30%の大台を超え、
2040年には36%に達し、
総人口も1億人を割り込む可能性が高い。


2050年には総人口9000万人
65歳以上人口比率は40%という
想像を絶するような超高齢社会になることが見込まれる。



21世紀中盤には、
経済の活力を維持する手段として、
アジア近隣諸国からの外国人労働者の受け入れが有力視される。


現代の若者たちは、
こうした大変革を遂げる21世紀中頃の
日本社会を生きていくわけであり、
それを踏まえて人生設計を組み立ててほしい。


21世紀の日本社会は、
明治期や昭和の高度経済成長期に駆け上がった坂道を
今度は数十年かけてゆっくりと下っていく。
急速な少子高齢化が進む日本社会を
世界は壮大な社会実験場として注視しており、
どのようにソフトランディングさせることができるのか、
日本人の知恵が今こそ試されている。


以下に主な見通しと対策について述べたい(週刊東洋経済2012.12.29)

(1)超高齢社会では医療・介護等のサービス分野の需要が大幅に高まるため、
  女性の活躍の場は広がる。 一方、製造業や建設業などの男職場は減少する。

(2)年金支給開始年齢が70歳まで引き上げられ、
  高齢者の労働参加率が大幅に高まる。
  一方、家事・育児の市場化も進められ
  働き盛り女性の労働参加がより促進されるだろう。

(3)2050年まで毎年10万人ずつ移民を受け入れるべきとの大胆な提案も出ている。

(4)2030年代にはグローバル企業の人材争奪戦が激化し、
  優秀な人材を獲得しないと生き残れない。
  すでに20年代にはインド、中東、北アフリカ、東欧等からの採用が活発化し、
  日本の本社は従業員トレーニングのための場になるという予測が出ている。

(5)「学生なら『日本以外で働きます』と言わないと
  職がない時代が遠からず来る。
  30歳代であれば海外赴任を積極的に申し出た方が良い。
  40歳を過ぎて勤務先が外国人社長となった場合、
  海外勤務ができない社員は真っ先にリストラされる」という
  経営コンサルタントの未来予測は現実味を帯びている。

(6)人口減少によって地方の無居住化地域が広がる。
  男性で30代までに結婚して安定雇用で定年まで働き、
  子どもを2人程度持つ「標準家族」を作れる人は
  1990年頃までは約9割に上ったが、
  今後は4割程度に留まると家族社会学の専門家は予想する。


【キーワード】
 ・2040年の日本の姿
 ・多文化共生社会
 ・異知の融合