日本の地方都市が車社会に転換したことにより、広い駐車場を求めて、商業施設、公共施設、大病院などが、1990年代より本格的に郊外へ移転していった。それによって、中心市街地は空洞化し、高齢者など交通弱者にとって不便が生じている。超高齢社会にそぐわない街づくりを受けて、歩いて移動できる範囲を生活圏と捉え、交通機関としては自動車より公共交通機関(主に路面電車)や自転車を見直そうとするのがコンパクトシティーの発想である。これは超高齢化社会となったコミュニティの活性化に結びつくと期待されている。富山市の試みは全国から注目されている。〈解説:所正文〉