高齢者講習
運転免許更新を希望する70歳以上のすべてのドライバーに対して、加齢に伴う身体機能の低下と運転への影響を自覚してもらい、各人の特性に応じた安全運転の方法を個別的、具体的に指導することを目的としている。日本はこうした講習を一律に実施する唯一の国である。導入の背景には、1990年代以降の65歳以上の自動車乗車中の死亡事故増加が関わり、この対策を啓蒙と教育中心に検討したところに日本的特色がある。1998年10月の開始当初は75歳以上を対象としたが、2002年6月以降は70歳以上に拡大され、さらに2009年6月からは75歳以上に対して認知機能検査と視野検査が加わっている。〈解説:所正文〉